Monologues of Joseph
オルゴールミュージアム隠れスタッフ、ジョセフ氏が語る豆知識。
コレを読めば、オルゴールミュージアムに来たくなるかも。
第6回 アンドロイドのルーツ、からくりオートマタ
皆さん今日のロボット技術の進歩には目を見張るものがありますよね。ロボットとはチェコ語のロボータ(労働の意味)が語源とされています。さて、そのロボット、文字どおり人間の手足となって色々な物づくりに貢献してきましたが、今では私達とコミュニケーションが取れるアンドロイドなるものが活躍し始めています。
ところで、これらロボットのルーツって気になりませんか?
古き時代を訊ねてみれば、紀元前のエジプト文明まで遡ります。しかし、19世紀初頭~20世紀初めに活躍していた日本からくりや西洋オートマタを現在でも目にすることが出来ます。これらのからくりは当時の高尚な娯楽として親しまれていたようです。もちろん、何かを作り出したり話しかけてくるものではありません。しかし、それは単なる娯楽ではありません。その根底には時計の技術が見え隠れしているのです。
西洋オートマタは金属加工のすぐれた技術と相まって、実に正確無比な動きを作り出します。日本からくりは、これまた和時計の技術、水時計、砂時計、おもり時計、日時計、火力、水力等々、江戸時代の日本には南蛮船等を通じてあらゆる技術が入ってきており、好奇心に駆られて試行錯誤した珍品が今でも多数存在しています。一定の距離を移動したり、自動的に停止したり、中には宙返りしながら移動したり階段を下りてきたりと、意表を突く作品が目立ちます
。100年を経た現在、この仕組みは自動車工場内の無人運搬機に応用され、また西洋技術とのコラボにより驚くべき人型ロボット等があらゆる分野で活躍していますよね!